「ジョンの魂/ジョン・レノン」 70年 評価 3


 ジョン・レノンの2作目で、ビートルズ解散後初のソロアルバム。ビートルズ後期のジョン作曲作品にみられるように、繊細で荒削りのサウンドである。また、ヨーコから受けた影響を他のメンバーに気兼ねすることがなくなったため、自分の思うまま同じフレーズを繰り返したり、叫び声の連続があったり、良い曲と悪い曲の差が激しい。

 「愛」は名曲だし、「母」「孤独」「神」といった秀作もあるが、それ以外に聴くに堪えない曲があるのも事実。ジョン・レノン・フリークからはしかられそうだが、魂とか思想とか抜きにして、純粋に音楽として聴けば消し対象になってしまうのは致し方ない。